次のような質問を頂きました。

『アルトサックスを吹いています。
演奏中に口の中に唾が溜り、そのまま吹いていると唾が混ざった雑音
(バチバチ・・)が出ます。
唾による雑音を避けたり、できるだけ楽器本体に入る唾の量を抑える為に、
演奏途中でマウスピースから口を離して唾を飲み込む動作ができれば良いですが、
曲中にそれだけの休み(曲の速さによりますが一拍か二拍)が取れないケースが多く、
困っています。
また、このことで左手の中指辺りのタンポから唾が出てきて
ヌルヌルと不快になったり、時には押さえる指が滑ったりします。
今の一番の悩みですので、この対処法を教えていただければ助かります。
宜しくお願いします。』

いつものように井上さんに解説して頂きました。

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質問された方はクラシックの方でしょうか。
クラシックであれば、
水分をジュルジュルする音はNGですので悩みどころですね。

これを回避するには、息を吸ってマウスピース内にある
リード上の水分を除くか、マウスピースに息をフッと吹いて、
リード上の水分を飛ばす作業が必要になります。

それが出来なければ、曲と曲の間にサッとリードを交換するか、
マウスピースの替えを持っておき、それを交換するか、
予備のサックスを1台用意し、それに持ち替える、という手しかありません。

質問された方がクラシックでなく、
ポップスやジャズ、ロックなどクラシック以外の音楽を吹かれる方でしたら、
ジュルジュルする音はNGではありません。

サブトーンという息を混ぜて吹く奏法がありますが、
クラシック以外のジャンルであれば、この音を吹けないと
音がしょぼく感じ、音に豊かさが無く、表現も乏しい音しか出ません。

このサブトーンの音とジュルジュル音は近いものがあります。
ですので、私はこの音が出た時はむしろ
「違った音が出せる状態になったんだな」と前向きに考えております。
もし気になれば、リード上の水分を吸うか息をフッと吹けばすぐに解消します。

あと左手人差し指辺りが濡れるということですが、
この現象は水分が多いからというのは関係ないと思います。
私は11年サックスを吹いておりますが、未だになるときはなりますし、
ならないときは5時間吹きっぱなしでも全然なりません。

ある方から聞いた話では「楽器内の息の通りが悪い時に起こりやすい」
と聞いたことがあります。
つまり、息が少なく、管内を突き抜けるように息を入れていない状況の時に起こる、
ということです。
まずは息を沢山吹き込み、息が管内を突き抜けるように吹いてみてください。

趣味でされている方のほとんどは息が少ないです。
一流の人ほど息がとても多いです。
中学生の女の子たちがバンバン吹いているのを考えたら、
大人である私たちは負けてはいけません。
バンバン息を吹きこみましょう。

あと息を吹き込むためには「腹式呼吸」が大切です。
「腹式呼吸」は本当に大切ですので、頑張ってください。